■ヴィッセル神戸
けが人はいるが、勢いに陰りは見られない
決勝トーナメント進出への確かな一歩を刻みたい一戦だ。ネルシーニョ監督は「勝ち点12」を予選突破への一つの目標として掲げているが、チームはすでにその半分となる勝ち点6を積み上げた。1試合未消化ながらグループAの2位につけ、今節で首位を走る大宮を破れば目標達成まで1勝ぶんの勝ち点を残すのみとなる。このホーム戦で確実に前進を遂げたい。
神戸はリーグ戦とナビスコカップで先発メンバーの入れ替えを最小限に抑え、攻守の練度を高めてきた。[4-4-2]のシステムを採用した堅い守備と素早い攻めで公式戦5試合負けなしと堅調だ。レアンドロと小川がけがのため戦列を離れているが、今節の先発出場が予想される小林ら若手も意気軒昂で、チームの勢いに陰りは見られない。
ただ、16日のJ1・1st第7節・鳥栖戦は、地震の影響で試合が中止となる予期せぬ事態に直面。チームには九州出身の選手も多く、心情面での負担は小さくない。ネルシーニョ監督は「あの悲劇にみんながダメージを受けている。ただ、われわれには使命があり、(それは)良い準備をして良い試合をすること。彼らは良い準備ができている」と話し、選手たちは高い集中力を保ちながらトレーニングに励んだ。主将の渡邉は「サッカーができることを幸せに思い、全力でプレーする」ことを強調し、三原も「支援に行きたい気持ちはあっても、いまはできない状況。僕らはできることを精一杯やりたい」と誓った。 ここまで積み上げてきた組織的な戦いを継続し、チームは勝利への照準を1mmも外すことなく、大宮戦のキックオフを待っている。(小野 慶太)
■大宮アルディージャ
主力級の神戸が相手。ここがGSの大きな山場
3試合を終えて2勝1分、グループ首位。大宮は05年以来11年ぶりとなる決勝トーナメント進出を現実的に捉えている。多くの選手を使ってメンバーを入れ替えながらの結果であり、チームの総合力アップと並行して勝ち点を積み上げられていることはポジティブな要素だ。
一方で、これまでの3試合では相手も選手を入れ替えていた側面がある。今節の相手となる神戸は、ナビスコカップでも選手を入れ替えず、フルメンバーで臨んでくることが予想される。上々の結果を残してきた大宮にとって、大きな山場になると言っていいだろう。渋谷監督は「神戸は非常に良い相手。ここで良いゲームをして、良い結果が得られれば、次につながると思う」と今節を位置付ける。
3試合すべてにフル出場し、いずれの試合でも無失点に貢献してきたルーキー・山越は、この一戦が持つ意味を次のように語る。
「神戸は攻撃力のある、良い相手だと思う。自分の実力がどれくらい通用するのか試したい。今までは相手に助けられていた部分もあるけど、神戸はフルメンバーで来るはず。外国籍選手の攻撃力は相当なモノがあるし、そういったチームとやる中で(自分の力も)試されると思う」
もちろん試されるのは山越だけではなく、チャンスを得る選手全員だ。チャンスを生かしてリーグ戦につなげた選手の代表格である江坂も、地元・兵庫での試合に「勝てばグループステージ突破に近付くし、そろそろ点が欲しい」と欲を見せる。それぞれが自らの力を再証明できれば、決勝トーナメントへの道はさらにハッキリと見えてくるはずだ。(片村 光博)