■北海道コンサドーレ札幌
序盤戦の集大成。狡猾な四方田サッカーで桜を散らせ
序盤戦の集大成とも言える一戦だろう。開幕からここまで、粘り強い守備をベースにリスタートなどから先制点を奪ってしたたかに勝ち点を積み上げてきた。先制点を奪われた場合の展開が課題だったものの、前節(1△1)は敵地で山形に先制されながらも、そこから同点に追い付き勝ち点1を獲得。相手の特徴によって3ボランチと2ボランチとを使い分けるフレキシブルな戦術は徐々に質を高め、あらゆる展開に対応し得るチームになりつつある。「相手は間違いなくJ2で一番力のあるチーム。その相手にいまの自分たちがどれだけ通用するのか、楽しみ」という増川の言葉どおり、狡猾に勝ち点を積む四方田サッカーの現在の力が計られる試合になりそうだ。
この試合に向け、通常は試合2日前に行う紅白戦を3日前にも実施した。緻密なマネジメントで準備をする四方田監督はその意図については多くを語らないが、「チャレンジャーとして挑みたい」と話し、実力のあるチームに対して入念に戦略を組み立て、今季ここまで無敗の強者にホームで土を付けようという意欲はプンプンと漂っている。
先週までは悪天候で練習プランにも影響が出たが、今週の札幌市内は春の訪れを感じさせており、万全の準備で桜を散らせる。(斉藤 宏則)
■セレッソ大阪
ポイントは試合の入り。あのときの借りを返す
連勝が止まった前節の北九州戦(1△1)。オフ明けの19日は2部練習が予定されていたが、北九州戦の先発組は「練習を1回に減らし、試合のビデオを見返して反省」(大熊監督)する時間に充てられた。「継続してきたことも大事にしながら、新しい刺激も入れたほうがいいのか。そこは少し考える必要がある」と、今後へ向け、指揮官はメンバーの入れ替えも示唆した。
前節は特に前半の内容が低調だっただけに、ここまで12得点中10得点を前半に挙げている札幌に対し、試合の入りはポイントになる。また、90分の中で相手の時間帯を耐え、自分たちの時間帯で得点する。C大阪の開幕8戦負けなしは、そんな試合の機微を読むしたたかさと粘り強さの賜物だ。「個々の力がある」(大熊監督)札幌の攻撃に対して、「感謝の気持ちしかない」と古巣への思いを語る山下や、「当然、負けたくない」と、C大阪時代の弟分である札幌GKク・ソンユンに先輩の威厳を見せたいキム・ジンヒョンら守備陣の奮闘もカギになる。
今節、C大阪は引き分け以上で開幕9戦負けなしのクラブ新記録を達成する。同じく開幕8戦負けなしで迎えた09年の第9節・アウェイ札幌戦(1●4)の借りを返すとともに、J1自動昇格を争うライバルを引き離したい。(小田 尚史)