■横浜F・マリノス
浦和戦からの進捗を示さなければいけない
1st第2節・福岡戦(1△1)以降の6戦を4勝2分と、好調を維持したまま昨季の王者と対戦する。「上位に行くためには広島に勝たないといけない」(齋藤)。近年の実績と完成度で上回る相手を叩かなければ、タイトル争いに参加する権利は得られない。
広島と似た特長を持つ浦和とは1st第6節で対戦し、結果はスコアレスドローだった。しかし、シュート15本を浴びせられ、守勢に回ることの多かったボランチの中町は「かなり押し込まれて決定的なパスを出された」と苦い記憶を語る。90分間のほとんどを自陣ゴール前に釘付けにされたが、最終局面で体を張ってしのいだ。勝ち点1には価値があるとはいえ、内容は決して褒められるゲームではなかった。
まずは前線からの守備を整備し、自陣への侵入回数を減らす必要がある。浦和戦のような守備エリアではいつか瓦解してしまう。高い位置から相手のビルドアップに制限をかけるために、1トップのカイケと2列目の3選手の働きがカギを握る。守備能力の高い小林は「浦和戦が良い練習になったと言えるようにしたい。ウチの前の選手が防波堤になれるかどうか。防波堤になれない展開だと、守備は苦しくなる」と展望する。その点で浦和戦からの進捗を示さなければいけない試合とも言えるだろう。
懸念材料のある守備に対して、攻撃は期待が持てる状態だ。マルティノスはオープンスペースへのランニングでアクセントになり、カイケは前節・磐田戦(5◯1)で待望の来日初得点を決めた。そして中村と齋藤は違いを生み出すことができる。引いて守ることが予想される広島に対しても多様な攻撃で迫ればチャンスは作れるはずだ。良い守備からの良い攻撃を体現することが勝ち点3への確かな道筋となる。(藤井 雅彦)
■サンフレッチェ広島
失意のACL敗退から中3日。広島の底力が試される一戦
山東で失意のACLグループステージ敗退を喫してから中3日で迎える今節。肉体的なリカバリーはもちろんだが、まずは精神的に立ち直ることができるか。「なかなか切り替えろと言われても厳しい。これからどうするか、チームの力が試される」と、山東魯能(0●1)戦後のミックスゾーンで主将の青山は語った。チームは21日に帰国後、広島に戻らず関東に滞在して今節に備える。どう敗北と向き合って新しい一歩を踏み出すか。指揮官のマネジメント、選手のリバウンドメンタリティーが問われる。
試合展開においては何より先制点を与えないことが重要だ。これは山東魯能戦の最大の教訓であり、そしてウィークデーにACLアウェイ戦、その後帰広せず関東滞在という同じスケジュールで臨んで大敗した前々節・鹿島戦(1●4)の反省点でもある。先制点を奪われてしまえば、相手がカウンターを狙う展開に持ち込まれ、体力を消費して集中力を保つのも難しくなってくる。試合をスローペースにコントロールし、リスク管理を徹底してカウンターを受けずに我慢強く守り、山東魯能戦の遠征に参加していないピーター・ウタカとミキッチのエネルギーをうまく生かして攻撃を組み立てていきたいところだ。
ACLで味わった悔しさは、ACLでしか晴らせない。そして、「またこの大会(ACL)に戻ってくるために、国内の大会で結果を出していかないといけない」(林)。リーグ戦に目を転じると、1stステージは3勝2分2敗で勝ち点11を積み上げて5位。首位の川崎Fとの勝ち点差は『6』。広島は十分に頂点を狙える位置にいるが、今節に敗れればタイトルレースから大きく後退することになる。ここは踏ん張りどころ。広島の底力が試される。(寺田 弘幸)