沸々とこみ上げてくるたくさんの感情と、その言葉に彼らが過ごしてきた時間を感じさせる。「意識せずにはいられない相手」(奈良輪)。「やっぱり一番出たい試合」(端戸)。今季、横浜FMから完全移籍で加入した二人の言葉の端々からは、彼らにとって、この試合がただの1試合とは違う意味を持つことが感じ取れる。
もちろん今節に懸ける思いは、ほかの元トリコロール戦士たちも同様だ。昨季は日産スタジアムでの試合をけがで欠場した藤田祥は、「あそこでやりたかった気持ちは強い」と初の帰還に思いを馳せる。
長谷川と武田を含めた5人それぞれが、いろいろな思いを抱くこの試合だが、求められる要素の第一は勝利。勝つためにピッチに立ち、自身の存在を証明したい。
古巣との一戦に向けて、彼らのアピールは続いている。25日に行われた柏とのトレーニングマッチ(4○1)では長谷川と藤田祥が得点を挙げ、指揮官に猛アピール。結果は手にできなかったが、端戸と武田も攻守に存在感を発揮し、先発出場の準備が整っていることを示した。
いまはもう湘南の一員として一歩を踏み出している5人。大きく異なるスタイルの中で、自分たちの戦いに自信を持ち、相手のイヤがることを90分間とおしてやっていけるか。忘れられない一戦にするためにも「やっぱりマリノスを相手に初勝利を挙げられたら最高」(端戸)だ。 ( 林 遼平)