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[柏]シモは選手の良い点、悪い点を熟知している/柏レイソル特集・解説

2016/4/29 11:30



 柏は、“レイソルっ子”が大半を占める。アカデミー出身者がほかのチームよりも多い。そのアカデミーを見ていた(吉田)達磨(現・新潟監督)が今オフにチームを去り、選手たちには不安な面もあっただろう。次に就任した監督(ミルトン・メンデス氏)もすぐ退任して、シモ(下平監督)がその座に就いた。急な辞任の“手当て”として、アカデミーで指導していたシモが監督になった即効性が出ているのが、いまの公式戦5連勝という結果だと思う。これはシモが選手たちの性格までよく知っていて、逆に選手たちもシモのことを知っているというのが大きい。選手たちも、だいぶやりやすくなったと思う。「厳しいことを言っているわけではない」とシモは言っていた。選手とも良い関係が築けているのではないかな。

 起用している選手を見ても、シモが指導していたアカデミー出身者が多い。これは負傷の影響や、教え子がちゃんと結果を出したということもあるだろうが、選手と監督に信頼関係があるからこそ、結果を出せてレギュラーを勝ち取ったとも言える。中川などもそう。シモは中川、小林といった選手を高校1年のときから重用していた。彼らの良いところ、悪いところまで熟知している。

 以前からシモは勝負強いと思っていた。これはシモがボランチ出身だった、というのも一因だと感じている。あの位置から、試合の移り変わりを敏感に感じ取っていたことが生きているのではないか。ただ、監督がいくら勝負強いといっても、プレーするのは選手。シモも「最後は根性だ」なんて言っているけれど、実際にそういうところはあるし、チームに伝わっているということだろうか。

 今節対戦するネルシーニョとシモが、友好な関係であることは確か。監督と強化部、トップ監督とユース監督という間柄だったが、何も問題はなかった。シモはネルシーニョへのリスペクトと、チャレンジャー精神を持って臨むだろう。ただ、ネルシーニョのほうが監督・シモのことを知らないというのはある。特に、柏のヘッドコーチをしているヌノ(布部陽功氏)のほうがネルシーニョの下でコーチをやっていたのだから、何を考えているか理解できる。もちろん、ネルシーニョも柏のことをしっかり分析して「勝つために何が必要か」をはっきり選手に伝えるだろう。今節の神戸戦では面白い駆け引きが見られそうだ。

 12年の天皇杯2回戦で、シモは柏U-18を率いてネルシーニョが監督を務めていたトップチームと日立台で対戦したことがある(3-0でトップチームが勝利)。その試合の柏U-18には、いまトップで試合に出ている選手たちもいた。彼らにとっては再チャレンジの試合だね。(小見 幸隆)

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