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[柏]浸透した可変システム。戦術の幅はさらに拡大中/柏レイソルがよみがえった理由その3

2016/4/29 11:30



 攻撃と守備で並びが変わる可変システムは、いまの柏の大きな特徴でもある。下平監督は、初采配のJ1・1st第4節・新潟戦(2△2)からこのシステムを採り入れているが、この可変システムの戦術理解の高まりに比例して、柏は調子を上げていった。

 J1・1st第6節・FC東京戦(1◯0)を例に見ると、攻撃時にはボランチの大谷がCBの間に降り、両SBを高い位置へ押し上げて[3-4-3]へ移行。前線3枚と両ワイドによるこの攻撃的布陣は、素早い攻守の切り替えによってボールを失った瞬間から複数人によるハイプレスを可能にするなど、攻撃面でだけでなく守備面でも大きな効果を発揮していた。実際にFC東京戦の決勝弾につながるPKは、左サイドの中山と、前線の田中の二人によるボール奪取から生まれたモノだった。また、後方からの指示や、チーム全体の戦術共有により、高い位置で奪えないと判断した場合には、自陣に[4-4-2]のコンパクトなブロックを作り、そこからの連動した守備によって相手の攻撃に対応していく。その移行もスムーズになっている。

 この可変システムは応用性を増し、攻撃時の[3-4-3]、守備時の[4-4-2]と、その狙いは変わらないが、前節の鹿島戦(2○0)では中盤の選手ではなく、左SBの中山も攻撃時には高い位置へ上がり、右SBの鎌田が中央へ絞って中谷、増嶋と3バックを形成。この不規則なシステム変更を可能にした要因として、下平監督は弱冠19歳の中山の存在を挙げ、彼の高い戦術理解度と攻守における能力の高さが「戦術の幅を広げてくれた」と称賛している。(鈴木 潤)

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