精度と決定力不足に泣いた松本。C大阪が4試合ぶりに勝利をつかむ
「こういう強い相手にアウェイで勝ち点3を取れて良かった」―。そう語り笑顔を浮かべたのは、この日の殊勲者・柿谷。17,000人超のサポーターが詰め掛けたアルウィンは、試合前から素晴らしい雰囲気が醸成されていた。その大観衆の眼前で、欧州帰りのアタッカーがその勝負強さを見せ付けた。
松本にとっては苦戦が想定されたゲームだったが、吹き荒ぶ強風を味方に付けるべく前半は風上を選択。これで序盤から優位に立ったホームチームは積極的な姿勢でC大阪ゴールを襲う。しかし、前節・愛媛戦(0△0)でも見られたプレー精度不足、決定力不足に泣く。すると“チャンスのあとにはピンチあり”で、試合が動いたのは25分。左サイドの深い位置に侵入したC大阪の杉本がファーサイドにクロスを上げ、これをリカルド・サントスが頭で折り返す。一瞬、守備陣全員の意識がボールへと集中したところに、詰めていた柿谷がボレーシュートで叩き込む。背番号8のゴールで、C大阪が先制に成功する。
1点ビハインドとなった松本だが、その後も好機は創出した。後半開始時から石原、さらに58分にはオビナを投入。ドリブルでの仕掛けが特長の石原、最前線で核となれるオビナを入れて攻撃の活性化を図った反町監督だったが、それでもゴールネットを揺らすことができない。C大阪は逆に守備に比重を置き、ときおりブルーノ・メネゲウのカウンターで追加点をうかがう省エネスタイルで、時間を使う。最終盤には飯田をトップに上げるパワープレーを挑んだ松本だったが、最後まで得点は遠かった。
得点後に左胸のエンブレムを二度三度叩いた、背番号8。まさしく千両役者の仕事ぶりで、C大阪が敵地で勝ち点3をモノにした。(多岐 太宿)