湘南戦に向けた練習ではボックス型の[4-4-2]も準備していた鳥栖だったが、これまでどおり中盤をダイヤモンド型にした[4-3-1-2]を選択。一方の湘南は前節(横浜FM戦・1◯0)、初勝利を挙げた際の布陣の[4-3-3]を継続した。
前半の立ち上がりから攻守の切り替えの速さと運動量という両者の持ち味が発揮され、球際勝負の局面が数多く見られた。しかし、両者ともに思うようにフィニッシュの形まで持ち込めない。湘南が前線での収まりを欠けば、鳥栖もクロスが合わない場面が目立つ。強風の影響もあり、両者ともに決定機を生み出すことはできなかったが、風下だった鳥栖にとってはうまく耐え切った前半だったと見ることもできる。
湘南は後半から島村を投入し、従来の[3-4-2-1]に変更する。鳥栖も51分にペク・ソンドンに代えて早坂を投入し、準備してきた[4-4-2]のボックス型に布陣を変更。湘南のウイングバックに対してサイドハーフをぶつける形にして対応していく。追い風を利用して攻勢をしかける鳥栖だったが、クロスからの単発な形に終始してしまい、湘南のゴールをこじ開けられない。すると、71分に湘南が先制する。CKは一旦谷口にクリアされるが、セカンドボールを拾った菊池がゴール前にボールを入れると、これにいち早く反応した大槻が頭で流し込む。湘南はこの試合、最初のビッグチャンスをしっかりとモノにした。
先制された鳥栖はさらに攻勢をしかけるが、76分、FKからの谷口のヘッドはGK村山が好セーブ。88分、ロングボールをペナルティーエリア内で豊田が折り返し、富山がこれに飛び込むが、これも村山が好反応で防ぐ。鳥栖の攻勢にも村山を中心にしのぎ切った湘南が2試合連続の“ウノゼロ”で今季初の連勝を達成。鳥栖は試合を通じてクロスからの単調な攻めを改善できずに無得点で敗戦。2万人以上の来場者が訪れた中で、痛恨の敗戦を喫した。(杉山 文宣)