Photo: Norio Rokukawa
前節・G大阪戦(1○0)における決勝点は、お膳立てをした小林と、ゴールを決めた大久保の二人のパス交換から奪ったモノ。二人で起点を作り、決め切る“効率の良い”得点だったが、それもすべてのプレーにはっきりとしたメッセージ性と正確性があったから生まれたと言える。
「こだわって(パスを)出していけば、ああいうゴールにつながる。それをみんながもっと意識してやればいい」と、小林は仙台戦の前に語っていた。ここ数試合の攻撃の精度に関しては、風間監督が物足りなさを露わにすることもあった。しかし、一つひとつのプレーに、よりこだわり、正確性を突き詰めることで前述のようなゴールが生まれることをG大阪戦では証明した。だからこそ、あらためてその“精度の部分”はチーム内で強調されたとも小林は語っていた。
そして臨んだこの仙台戦。オフサイドと判定されたとはいえ、二度ゴールネットを揺らした前半には、チームとしてその意識が強く出ていたと言える。小林のボールを収める姿勢や大島の縦パスには特に精度の高さを感じさせられた。
ただ、その一方で、最もこだわらなければいけないフィニッシュの瞬間のミスも散見された。それゆえ、ハーフタイムには風間監督から「ラストのコントロールは落ち着いて」という言葉も出たのだが、結果的にそのメッセージを体現したのが73分の大島のゴールだった。複数の選択肢がある中、最後まで落ち着き、角度のないところから放ったシュートでネットを揺らした。冷静な判断が光ったプレーだった。
勝ち点3こそ奪えなかった川崎Fだが、局面における精度を突き詰める“意識”を高めれば、ゴールは生まれる。それを再確認できた試合だった。これを結果にも結び付けたい。(竹中 玲央奈)