開幕から10試合を終えたいまも前線の軸が定まらない。[4-2-3-1]という昨季以前から不変のシステムにもかかわらず、先発はここまでカイケが5試合、富樫が3試合、伊藤が2試合という具合だ。どの選手にも一長一短あるとはいえ、攻撃の核となる1トップが日替わりではチームの指針も定まらなくて当然だ。
前節・湘南戦(0●1)では大卒ルーキーの富樫が5試合ぶりに先発したが不発に終わった。それを受けて今節は再びカイケにチャンスが回ってきた。しかし、ゲームでは開始直後の決定機でシュートミス。その後も効果的なプレーは見せられず、69分にベンチに下がった。交代で出場した伊藤がこぼれ球に反応して今季初ゴールを決めたのは唯一の明るい材料だが、1トップをめぐる争いは依然として混沌としている。
カイケに関してはシーズン開幕後に加入が決定し、4月に入ってから起用が可能になった。待望のゴールゲッターとしての期待値は高く、それゆえに結果を残せなかったときの失望も大きい。湘南戦でのPK失敗は相手GKの好守を褒めるべきとはいえ、ゴールネットを揺らす絶好機を逃したという事実に変わりはない。
エリク・モンバエルツ監督は「選手をスカウトして補強するのは、違いを生み出すため。(富樫)敬真はクオリティーを見せているが、それ以上のプレーを(カイケは)見せなければいけない」と厳しい表情で言う。現時点でカイケは結果を残せておらず、対照的に今節は名古屋の助っ人シモビッチにゴールを決められた。3連敗したことで1stステージのタイトル争いから脱落し、以前から抱えている難題も解消されていない。( 藤井 雅彦)