本職はDF。熊谷のゴールなどで甲府が追い付く
横浜FMは1トップにカイケを、対する甲府はプロ初先発、リーグ戦初出場の熊谷を1トップで起用した。富樫、伊藤と選択肢があるエリク・モンバエルツ監督に対して、佐久間監督はニウソンが故障中、チュカが一時帰国などで駒不足の中、クリスティアーノを2列目で生かすためにDFが本職の熊谷を最前線に入れた。
タレントで勝る横浜FMがセットプレーという必殺の武器をチラつかせながらゲームを進めていくと、31分のFKのチャンスに中町が先制ゴール決める。しかし、その7分後に熊谷が初ゴールを決めて甲府が追い付く。このまま前半を終えれば満足の甲府だったが、終了間際にまたしてもセットプレーの流れから齋藤に決められ、後味の悪いハーフタイムを迎える。
後半も横浜FMはキープ力の高さや連係の質の高さを生かして決定機を作り続ける。しかし、56分、65分の決定機を外すと、ゴールの女神が甲府に微笑む。67分に横浜FMのクリアミスのこぼれ球を津田が決めて再び同点に追い付いた。その後はお互いに技術やフィジカルの差を越える意地のぶつかり合いで終盤まで3点目を狙い合った。3分間の後半ロスタイムに入っても激しい攻防が続き、甲府はクリスティアーノと途中出場の森のアタックでワンチャンスを狙い、横浜FMはフレッシュな伊藤、前田らを生かした組織力で連続攻撃をしかけた。しかし、ロスタイムの最後に横浜FMの齋藤が左サイドを鋭くドリブルでえぐってファーに入れたクロスに誰も合わせることができずにタイムアップ。
痛み分けではあったが、チーム事情を考えれば、痛いのは明らかに横浜FMという引き分けだった。(松尾 潤)