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[千葉]熊本と千葉の絆/特集

2016/5/13 11:30



 再開戦で熊本と対戦する千葉はこれまで多くの支援物資を熊本に届けてきた。その背景には熊本県出身のGK藤嶋栄介と、千葉のOBである熊本のFW巻誠一郎の存在があった。

 震災直後に藤嶋は熊本市内にある実家の状況を確認すると、友達などにもすぐさま連絡。そこで知らされたのは藤嶋の想像以上の故郷の被害だった。熊本県出身ながら何もできない自分に、もどかしさを感じたことは想像に容易い。

 震災直後から藤嶋は「クラブからお米を4.5t送ること以外に、何かできることはないかな」と考えていたこともあり、翌日には大津高の先輩でもある巻に連絡。支援物資が人手不足のため熊本市のほうで分配することができておらず、避難所に行き渡っていない現状を知り、福岡経由で支援物資を熊本へ届けるという巻の取り組みに賛同した。そこから千葉のクラブと選手会に支援の承諾を得たことで、本格的に被災地の支援へと動き出す。

 4月17日に藤嶋は支援の準備をスタートさせると、東日本大震災時のことや熊本で被災した知り合いなどから直接情報を集め、何が支援物資として求められているのかを調査した。古着などはサイズがバラバラで仕分けに時間が掛かるため適さないことや、お湯が必要なカップラーメンよりもカロリーメイトなどすぐに食べられ、日持ちするモノのほうが救援物資として喜ばれることなどひたすらノートに記し、準備した。準備期間中は2時間ほどの睡眠しか取れなかったが、4月19日にはクラブのホームページなどを使って告知するまで活動を広げた。そして2日間で想像を上回る13tの支援物資が集まった。それに協力してくれたのはクラブ、チームメート、そしてサポーターだった。「本当にたくさんの物資を届けてもらって感謝している」(藤嶋)。故郷を思う一人の男の思いが、多くの人の心を突き動かし、千葉と熊本を強い絆で結んだ。( 松尾 祐希)

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