Photo: Takashi Iseri
――今後の支援活動について考えていることはありますか?
「避難所では、多くの人に『(試合が)始まったら見るよ』と言っていただいたので、普段以上に気持ちを入れて戦うこと、プラスαを見せる義務、責任があると思っています。それ以外では、『また来てください』と言われたサッカー教室を継続的にやっていきたいですね。避難所では、サッカーを見たことのない人からも『あんたは見たことあるね』とか、『握手をして会話するだけでも励みになる』と言われるんですよ。継続的に会いに行くことで、現地のいまの状況や避難生活をしている人たちの気持ちを感じられて、それをまたエネルギーにできる。その中で僕らができるアクションがあるのではないかと思います。それはサッカーとは少し離れたところなので、『そこまでやる?』とも言われるかもしれないですけど、僕はできるだけやっていきたいと思います」
――その原動力は何でしょうか?
「僕は熊本で生まれて、育った、熊本の人間なんですよ。避難所で会って、目を合わせて、握手して会話をすれば、親戚とか近所のお兄ちゃんみたいな感覚で接してくれる。そうなると僕も普通の感情でなくなるというか、『やらなきゃいけない』ではなくて、自然に『行かなきゃ』という気持ちになります。もう、反射的に体が動くというか、理由なんかいりません。ものすごく体力を奪われるわけでもないですし、話をするだけで喜んでくれる人がいるなら、行けばいいと思っています」
――そういう思いは、サッカーで培ってきたことも関係していますか?
「それは大きいと思います。サッカーは…