4月は公式戦で一勝もできなかった仙台だが、今月は「5月攻勢をかけよう」と渡邉監督に呼びかけられ、まずまずの滑り出しを見せる。前々節・川崎F戦(1△1)では、敵地で攻撃力自慢と真っ向勝負を演じ引き分け、前節・福岡戦(2○0)ではホームで相手を圧倒し無失点での勝利をつかんだ。順調にきていた仙台だが、3戦目で足踏みすることになった。
「(前節と)同じホームでやれるから、その勢い、パワーを利用したいと考えた」(渡邉監督)と、仙台は前節と同じ11人がスタートのピッチに立った。しかし、結果的に前節のような勢いを生み出すことができなかった。富田は試合後に「前半はもっと積極的にやらなければいけなかった」と語ったが、ほかの選手、監督も同じことを口にした。攻撃では相手の守備隊形を崩すためのランニングの出足が遅く、守備では押し上げようとはしているものの、高い位置でのボール奪取ができなかった。
それでも「守備でも前から行けるように、攻撃で圧力を掛けられるように」(渡邉監督)とハーフタイムに指示し、主導権を握り返すことはできた。前掛かりになった時間帯に決勝点を奪われたのは難しいところだが、基本的な方針自体は後半のほうが実践できていた。
地道に鍛えてきたスタイルに自信を持ちかけている仙台にとって大事なのは、試合の中で必ず来る“うまくいかない”時間帯にどうしのぎ、うまくいかないなりにどういうアクションを起こすのかということ。どうやって高い位置にボールを運ぶか、どのタイミングで攻撃を完結させるか、共通理解が問われている。また、ホームのサポーターにも、うまくいかないときに攻撃をやり直すプレーに対して、ナーバスな雰囲気を作ることのないサポートを期待したい。 ( 板垣 晴朗)