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12年はラウンド16の舞台で広州恒大に敗れ、ACLを去った。4年前の悔しさを晴らす――。その思いは、チームを支える二人の選手の口からも自然と漏れてきた。
酷暑の中で戦った、ベトナムでのビン・ズオン戦(第6節・2●1)。試合が終わり、選手たちは疲労で朦朧としながらも勝利の味をかみ締めていた。スタジアムから帰りのバスに乗り込むとき、最後にロッカールームから出てきた主将の森重の表情も、疲れに満ちていた。しかし、記者の質問に対して出てきた言葉には、終わった試合の充実感よりも、次を見据えた決意が込められていた。「これで4年ぶりのラウンド16。まずは素直にそのステージに行けたことは良かった。ただ、そこから先への挑戦は、自分たちには未知の世界。だから今度は勝ちたい。ベスト8以上に行くことを成し遂げたい」
日本代表としても今秋からロシアW杯アジア最終予選という厳しい戦いが始まる。クラブチームの舞台でも、アジアでチームと自らの力を証明したい。森重は強い願望を抱きながら、上海上港撃破に向かう。
直近のJ1リーグ・鳥栖戦が終了した直後、ここ最近先発出場が続く高橋はすでに中3日で迎えるACLに視線を向けていた。「4年前、広州恒大に負けたラウンド16が始まる。中国での一発勝負だったけど、あの負けた瞬間の光景はいまも忘れられない。チームも自分自身も、さらにその先へと勝ち進んでいくための、その後の3年間でもあった。あの試合を経験した選手は、その思いを持ってやってきたはず」
当時は日本代表の一員だった高橋は、現在は代表には選出されず、今季はFC東京でも先発から外れるなど苦しい時間が続いていた。しかしいざ出番がやってくると、そこで見せる献身性あふれるプレーは、意地と気概に満ちている。高橋が語るACLへの思いをチームの共有物にできれば、この集団は再び一つの塊となるだろう。
アジアでの戦い。“頂戦”の道をここで途切らせるわけにはいかない。その理由が、青赤には存在するのである。(西川 結城)