ここまでのボール支配率が52.3%でリーグ6位の松本と、45.5%でリーグ22位の讃岐。データを見る限り、試合の主導権は前者が握ると推測された。実際に序盤から得点機を創出したのは松本で、シュート数も讃岐の8本に対し、松本は約2倍の15本を放っている。しかし、互いにゴールネットを揺らすことは叶わず。勝ち点1ずつを得る引き分けに終わった。
讃岐は前節・町田戦(0●1)の後半から見せた3バックを、この試合では開始時から採用。序盤からブロックを形成し、ゴール前に堅い壁を築く。松本としてはセットプレーやバイタルエリアからのミドルシュートで打開を図るが、精度を欠いて枠を捉え切れず。時間が経つにつれ、守備に重心を置きつつ木島兄弟を中心にしたカウンターで得点機を見いだす讃岐の術中にハマっていった。その様を反町監督は「蟻地獄」と評したが、讃岐のしかけた網を突破できずに、ボールは動かせても試合は動かせないまま終盤を迎えてしまう。
讃岐は攻撃的なカードを切りつつも、72分に守備職人の山本翔平を投入して負けない態勢作りに着手。松本は前節ハットトリックの活躍を見せた高崎も沈黙を余儀なくされたまま、試合終了。主導権はつかみつつも不完全燃焼の試合を最後まで見届けた深緑のサポーターは、微妙なジャッジを連発した主審への大ブーイングで鬱憤をぶつけるほかなかった。(多岐 太宿)