けがの功名だった。10試合連続勝利なしの群馬は、試合3日前に先発予定だったマテウスと常盤がけがと体調不良で戦線離脱。2トップが離脱したことで、先発の再構築を余儀なくされた。
深刻なFW不足。服部監督が下した決断は、2列目の瀬川、山岸の前線起用だった。[4-4-2]の基本システムで縦関係になった二人は、序盤から激しいチェイスで横浜FC守備陣にプレッシャーを掛けていく。見せ場は、坪内のヘディングで先制し、1点リードで迎えた56分だった。中盤でボールを受けた横浜FCの寺田に対して、瀬川が猛然とプレスバックし、チームディフェンスでボールを奪取。自陣から約60mのカウンターを発動すると、瀬川のシュートをGKがはじいたところを山岸が押し込み、追加点を奪う。さらに67分には瀬川のフリックを受けた山岸がペナルティーエリア内でファウルを誘い、PKを獲得。これを松下裕樹が確実に決めて3-0。ゲームを決定付けた。瀬川は「FWに入ったのでやってやろうと思っていた。(山岸)祐也とのコンビネーションはもっと良くなる」とこの一戦で手ごたえをつかんだ様子だった。
エース・常盤の欠場、そしてブラジル人FWマテウス負傷の危機を乗り越えてつかんだ勝利。服部監督は「メンバーを入れ替えた中で、瀬川と山岸の二人が運動量とスピードを生かしてくれた」と目を細めた。群馬にとってこの勝利は、チーム改革の第一歩となる。(伊藤 寿学)