序盤から際立ったFC東京の積極的な姿勢
序盤から攻守においてFC東京の積極的な姿勢が際立っていた。前線の前田、東、水沼がボールを追いかけ、後方の味方の守備を助けた。マイボールになれば、水沼のスペースへのランニングをシンプルに生かした攻撃を展開し、前田の体の張ったポストプレーを軸にシュートまで持ち込むシーンも繰り返し作った。「今日はみんなシンプルに攻めて、良い流れでプレーできた」(東)。コンビネーションで徐々に上海上港の守備陣を翻ろうしていった結果、43分にゴール前で奪ったFKを水沼が決め、待望の先制点を挙げることに成功した。
戦前の予想以上に、FC東京が相手を押し込んだ前半。後半に入ると、上海上港の逆襲が始まった。鋭いパスを連発するダリオ・コンカを発信点として攻撃をしかけると、55分にその背番号10のスルーパスから最後は中国代表のウー・レイが決めた。
しかし、同点に追い付かれても相手に飲み込まれることなく再び攻めに出たことが、この試合のFC東京の勝因だった。65分、複数選手が絡んだ好連係を経て、左サイドから徳永がファーサイドにクロス。これを水沼が右足ボレーでゴールに突き刺した。
リーグ戦では波に乗れない状況が続くFC東京。一方、リーグ戦の合間に行われるアジアの戦いでは、意地を見せている。2週間前、ACLラウンド16進出を決めたビン・ズオン戦も、酷暑の敵地でタフさを発揮し、見事に勝利をつかんでみせた(2◯1)。そしてこの日も、強力な攻撃陣を擁する中国クラブ相手に球際で戦い、ハードなプレーを続けた。試合を視察したヴァイッド・ハリルホジッチ日本代表監督も「良い試合だった。デュエル(球際での争い)のシーンもたくさんあった」と、自らが掲げるキーワードを用いながら試合を評していた。
追い付かれても勝ち越し、攻められても攻め返す。FC東京は、粘り強く勝利した。(西川 結城)