■ヴィッセル神戸
勝利のために必要な高度なオーガナイズ
組織のレベルを高めたい。前節・川崎F戦(1●3)は、攻守が常に連動した組織的な形を作り切れなかった。相手の質の高いポゼッションに対し、我慢強い守備はできたものの、高い位置から圧力を掛けて主導権を握る“攻撃のための守備”を実現するまでには至らず、全体感をもって攻守を遂行するスタイルが鳴りを潜めた。レアンドロ、ペドロ・ジュニオールという“個”で攻撃をけん引できる二人が不在の中、あらためて組織の大切さを学んだ一戦だった。
その一方で、18日のナビスコカップ第5節・甲府戦は秀逸の内容だった。連戦の中でメンバーを大きく入れ替えて臨んだ試合で2-0の完勝を収め、負傷から復帰したばかりの石津、田中雄、小林成豪が得点に絡んだ。ルーキーの中坂や東もアグレッシブなプレーを披露し、出場機会を得た選手たちがチーム力の底上げへの力強さを見せたことはかけがえのない収穫だ。
今節対戦する横浜FMに対しては、勝利のためのオーガナイズを共有して試合に入ることが必要だ。中村のケアはもちろん、齊藤、マルティノスらアタッカーへの対応など、短い準備期間の中でもネルシーニョ監督は緻密な分析をもとに策を練り、選手は戦い方を共有してキックオフの笛を待つ。(小野 慶太)
■横浜F・マリノス
GKは榎本か。ここで1カ月ぶりの勝ち星を
レギュラークラスの喜田と富樫がU-23日本代表に招集され、ファビオは負傷中。先発メンバーは前節・鹿島戦(0●1)から大きく変わらない見込みだが、唯一GKのポジションには変更があるかもしれない。鹿島戦で右ひざを痛めてハーフタイムに途中交代した飯倉は別メニュー調整が続いており、榎本がピッチに立つ可能性が高い。榎本は18日のナビスコカップ第5節・福岡戦(2◯1)でも好セーブを見せており試合勘に不安はない。もともと経験のある選手だけに安心してゴールマウスを任せられそうだ。
横浜FMは現在リーグ戦5試合勝ちなし(1分4敗)と苦しい状況だが、前記した福岡戦で公式戦6試合ぶりの勝利を手にした。カップ戦での勝ち点3獲得だったが、栗原は「チーム全体で戦っていることに変わりはない。次につながる勝利だった」と強調する。その試合で決勝ゴールを挙げた伊藤も「勝利というきっかけをつかんだことで、リーグ戦にもつながっていくと思う」とポジティブに捉えていた。
1stステージでの上位進出は難しくなったが、年間順位を考えたときに勝ち点は上積みしておきたい。カップ戦での勝利をシーズンの潮目にして、1カ月以上遠ざかっているリーグ戦での勝ち点3を目指す。(藤井 雅彦)