ここまで先制された5試合すべてを落としている横浜FCは、予想どおり低い位置でブロックを敷いて待ち構え、C大阪はそれを攻めあぐねた。前半のC大阪は低調で、リカルド・サントスにほとんどボールが収まらず、両サイドハーフも消えている時間が長かった。3人目の連動した動きはなく、ボールを持っていてもシュートはわずか3本にとどまった。
後半、「相手は高い位置から枚数をかけてプレッシャーには来ない」(大熊監督)と見たC大阪は、両ボランチが高い位置を取ってトップとの距離を縮め、SBも絡めて分厚い攻撃を重ねる。前線のこう着状態をソウザが運動量と技術で打開し、横浜FCを防戦一方に押し込んだが、崩し切ることはできず、クロスかミドルシュートでしか好機を作れなかった。
後半半ばから横浜FCの運動量が落ちてクロスがフリーで上がるようになると、C大阪に得点の匂いが漂い始める。ただ、そのぶんリスク管理が疎かになった。87分、清原のバックパスを奪った横浜FCが、ロングカウンターで先制。しかし、その余韻もつかの間、2分後にC大阪もショートCKからブルーノ・メネゲウのスーパーボレーで同点に追い付いた。
その集中力と一体感を最初から出せないところにC大阪の苦悩があり、横浜FCにとっては狙いどおりに試合を運びながら、最後に個人技に屈する「もったいない試合」(寺田)となった。(芥川 和久)