公式戦初出場の選手を鹿島が5人、磐田が2人起用した試合は“消化試合”と呼べるものだったが、ピッチの戦いは熱かった。
先制点を奪ったのは磐田。17分、中村太のFKを藤田が押し込み、まずは経験値の違いを見せる。しかし、少しずつ鹿島が流れをつかみ、30分前後から立て続けにチャンスを作っていく。
磐田がプレスをしかければ大きなサイドチェンジで左右に走らせ、相手を押し込めば息の合ったパス回しでペナルティーエリア内に侵入して行く。ボールを失ってもすぐさま奪い返すという「チームがやっていこうとしている守備」(石井監督)を、鹿島の若い選手たちは忠実に実行していった。
ところが、良い流れを作りながらも得点が奪えない。58分、右サイドを崩したところに平戸が飛び込み、こぼれ球を杉本が押し込んで同点に追い付いたが、そのほかの多くのシュートはGK志村の奮闘もあり、ゴールネットを揺らせなかった。
すると磐田も押し返す。石田のクロスからチャンスを作り「1本決まっていれば」(名波監督)という展開まで押し戻し、勝ち点を分け合った。
結果は引き分けながらも、平均年齢22歳という若き鹿島の組織力は、目を見張るものがあった。主将を務めた西は「鹿島の未来は明るいと俺は思ったね」と胸を張っていた。(田中滋)