グループステージ突破のために2連勝が必要だった湘南だが、前節・鹿島戦(3○2)で見せた驚異的な粘りは発揮できずに可能性を手放してしまった。
神谷、齊藤と湘南のこれからを支えるフレッシュで強かな10代のボランチコンビで挑んだ湘南は主導権を握る時間は多かったものの、“湘南らしさ”は影を潜めていた。ゾーンディフェンスの割合を高めた甲府の守備がスペースを消したためでもあったが、相手を怯えさせる湘南のアグレッシブなメンタルを感じ取れる場面は少なかった。20分に下田が粘りのドリブル突破で上げたセンタリングは決定機だったが、山田が決め切ることができず。システムを3バックから4バックに変えた後半もミスマッチを突く攻撃は創造できなかった。
けが人が続出している甲府は30分に森が負傷交代し、さらにけが人を増やしてしまうが61分、CKの流れからチュカが頭で合わせ、そのこぼれ球を河本が押し込んで先制。加入後初出場だったMF柴村の東欧仕込みの球際の強さなどリーグ戦のメンバー以外の積極的なプレーが公式戦10試合ぶりの勝利を引き寄せた。
甲府は中盤を飛ばしたロングボールを多用することでリスクマネジメントをしながら湘南のウィークポイントであるディフェンスラインの裏を突くという戦術がハマった。失うものがある湘南と、それがない甲府。そのメンタルの差も勝敗に大きく影響した。(松尾潤)