■鹿島アントラーズ
クリスティアーノはブエノが止める
甲府へのリベンジマッチだ。ナビスコカップではグループステージ敗退が決まったが、そもそものつまずきは初戦の甲府戦に敗れたことに端を発している。1-2の手痛い敗戦を払しょくする勝利が求められる。
前回もU-23日本代表に招集されたため不在だった植田は今回もいない。前回はパワーとスピードに優れるクリスティアーノがいる甲府に対し、本来はSBである西をCB起用しなければならなかったが、今回はその不安要素がない。前節の名古屋戦(3○2)で出色のパフォーマンスを残したブエノの存在が、試合への不安を大きく軽減させている。シモビッチのパワーにも屈せず、永井の速さにも負けなかったブエノの能力の高さは、きっとクリスティアーノを悩ますことだろう。コンビを組む昌子も「ブエノとはもっと良い関係になると思う」と自信を示す。
ただし、選手起用には気を遣いそうだ。足を痛めていた遠藤、肺炎を患っていた金崎は復帰した。しかし、試合から遠ざかっていた影響があり、特に金崎は、一度復帰したあと再び練習を休んでおり、体力がどこまで戻ったか、やってみないことには分からない。
逆転でのステージ優勝を狙うためにも、もう1試合も落とせない。浦和には勝ち点で一つ上回ったが相手は2試合少なく、首位の川崎Fとは直接対決を終えている。「僕らは勝って、上にプレッシャーを掛け続けるしかない」と昌子。目の前の試合で全力を出し切ることに集中する。(田中滋)
■ヴァンフォーレ甲府
手負いの甲斐犬。守備を重視し、鹿にかみ付く
今節が終われば12日間のインターバルとなる甲府。けが人の戻りが遅れている上に、ナビスコカップ第6節・湘南戦(1○0)で森が長期離脱となりそうなけがで途中交代と、チーム事情の苦しさは変わらない。しかし、今節で勝ち点3を取ることができれば、相当に気分の良い12日間を過ごすことができる。相手がリーグ戦で滅多に勝つことができない名門・鹿島だけに、手負いの甲斐犬は開き直って挑むしかない。
先発は前節・磐田戦(1●3)のメンバーが軸となりそうだが、アスリートとしての能力がチームNo.1の松橋が出場停止。橋爪が右のウイングバックに起用される可能性が高い。精度の高いクロスを生かして松橋にない攻撃面の特長を出したいところ。また組織としては、佐久間監督が23日の練習後に話した、「第2クールに向けてもう少し守備的な布陣でメンバーを組もうと思う。このままでは中途半端になってカウンターを食らって勝ち点を失うことになる」という言葉がどうチーム戦術に表れるか。
一人ひとりが広い範囲を守るやり方ではアスリート性の高い鹿島の攻撃陣を抑えることは難しい。だからこそ距離感を保った[5-4]のブロックをしっかり作り、ゾーンディフェンスの比率を高めることで無失点を目指すことになる。
現時点でリーグ10位の16得点と、G大阪やFC東京よりも総得点は多いが、たとえ貧打になっても失点を減らす戦いで勝ち点3をもぎ取りたい。(松尾潤)