■サガン鳥栖
ミシャ式に苦戦する指揮官。二の舞は禁物
ナビスコカップ第6節(福岡戦・1△1)ではリーグ戦を見据えてもいた。右SB、アンカー、トップ下、FWなど、直近のリーグ戦から6人を入れ替えた。キム・ミヌの負傷離脱による代役探し、豊田に適したパートナー探しなども試みた格好だ。試合に負けたわけではないが、前半のうちに退場者を出しながら先制したにもかかわらず、追い付かれての引き分けは、あまりにも後味の悪い結果となってしまった。しかし、「ホームのような近さで移動になるので、明日(26日)からしっかり準備ができるとポジティブに捉えている」と、試合後に豊田が話したような前向きな空気は必要だ。韓国でACLラウンド16を戦い、PK戦の末に敗れた浦和に比べると、移動による疲労などの面でアドバンテージを有していると言えるだろう。
試合の中身という点では二の舞を演じないことが重要だ。マッシモ・フィッカデンティ監督はFC東京時代、浦和とリーグ戦で4度戦い、そのうち3試合で4失点を喫している。5トップ気味に張り出してくる相手に対して4バックの正攻法で相対してもサイドで簡単にギャップを作り出されてしまう。今季、広島に対しても成す術なく3失点を喫しており(1st第11節・0●3)、ミシャ式への相性の悪さは否めない。選手たちがどこまで良い意味で監督の指示をボカしながら戦えるかも重要なポイントになるだろう。人に食い付き過ぎれば、簡単にサイドを破られる。いかにスペースを消して、粘れるか。人ではなく空間を見たい。(杉山文宣)
■浦和レッズ
苦手意識は過去のもの。1stステージ連覇へ突き進む
前節、新潟戦の引き分け(0△0)でリーグ首位から陥落した浦和だが、順位はあくまで暫定。首位の川崎Fを勝ち点差2、2位の鹿島を勝ち点差1で追う立場とはいえ、2試合少ない状況であり、依然として1stステージ制覇に最も近いと言って差し支えない。
鳥栖は浦和にとって常に厄介な相手だった。浦和がミハイロ・ペトロヴィッチ体制になった12年、鳥栖がJ1に昇格。以来、リーグ戦の成績は3勝2分3敗とまったくの五分だが、浦和のアウェイ戦に限ると1勝1分2敗と負け越している。同時に12年から14年までは決まってリーグ終盤の第33節に対戦し、タイトルを逃す、または遠ざかる結果が続いていた。昨季(1st第14節)も相手が一人退場して数的優位になりながら先制を許す展開に。しかし、後半には大量6得点を奪い、終わってみれば6-1で大勝。苦手意識を払しょくした。
今季も昨季に続いてタイトルが懸かるような試合ではなく、プレッシャーはそれほど大きくない。とはいえ直近のACL・FCソウル戦でPK戦まで戦った疲弊と敗退によるショックを抱えている状態であり、心身ともに万全の状態とは言えない。
ただ、逆に言えば、ディスアドバンテージがある状況で結果を出すことができれば、それは真の強さだと言える。「まずは1stステージを獲ること」。槙野がFCソウル戦後にそう話したように、ACLで敗退したからこそ、次の目標に向かわなければならない。(菊地正典)