48分に都倉が豪快にPKを沈めると、53分には右サイドからマセードが放ったピンポイントクロスを内村がヘッドで叩き込む。そして退場者を出して流れが悪くなりかけた79分には、GKからのフィードが流れたところをジュリーニョが左足一閃。豪快にネットを揺らしてリードを3点に広げた。過去5戦、虎の子の1点を粘り強く守り切って、“ウノゼロ”(1-0)での5連勝を果たしてきた札幌が、良い意味でのサプライズを演出。“2トップ+トップ下”の前線3人がそろい踏みしたゴールショーは、約1カ月ぶりのホームゲームに訪れた地元サポーターを大いに沸かせた。
この3人は、それぞれ異なるメンタリティーでシーズンに挑んでいる。3人の中で最年長となる内村は「クラブの目標はあくまでも『J1定着』。自分はそれにまだ貢献できていないから、絶対にまたJ1に上がらなければいけない」。都倉は「自分はまだ優勝や昇格といった出来事を経験したことがない。みんなで何かを成し遂げる。その達成感を味わってみたい」。そして、ジュリーニョは「新しい国でのチャレンジを成功させたいし、そのチャレンジを多くの人がサポートしてくれている。そうした人々を絶対に喜ばせたい」。まさに“三者三様”の思い。これらが重なり合うことで、相手ゴールへ向かう強烈なベクトルが生まれているのだ。
“ウノゼロ”での連勝中、この3人はそろってこう口にしていた。「後ろの選手たちが体を張って守ってくれているから勝てている。FWは追加点を取って、ラクにしてあげなければいけない」と。そうした思いも重なり、札幌の“ウノゼロ”は『5』でストップ。リーグ屈指の3本の矢がいよいよ強固な一本の矢となり、J2を席巻していきそうな気配を漂わせている。(斉藤宏則)