1トップのリカルド・サントスに長いボールを当て、こぼれ球を拾う。C大阪はリスクの少ない戦い方でリーグ序盤戦は勝ち点を獲得した。ただし、この戦術が相手に読まれ始めると、バリエーションの少なさを露呈。「変化と継続が必要」と判断した大熊監督は選手の配置変更と、それに伴う戦い方の修正を施して今節に臨んだ。
開始5分という早い時間帯にソウザが負傷して扇原がピッチに入った。攻守において個の力に優れるソウザ。彼の力で勝ち点を獲得できたのは1度や2度ではなく、貢献度は高いが、テンポアップすべき部分で持ち過ぎてしまう場面もあった。その点、シンプルに縦や横にパスをつける扇原のプレーは攻撃にリズムとスピードを生んだ。また、ビルドアップの先の崩しの部分では、1トップの柿谷や2列目の選手がスペースに顔を出して相手のマークを引き付けることで、外の松田と丸橋が空いた。単調なクロスではなく、一つ崩しの形を入れた上でのクロスは得点の可能性を高めた。
そしてリードした後半は、キレ味鋭いカウンターで何度も好機を作った。ビルドアップのテンポ、クロスの入れ方、中の入り方、カウンターの質、いずれもC大阪らしいスピーディーな攻撃が随所に見られた今節は、シーズンの転換点ともなり得る試合となった。(小田尚史)