大量得点に沸いたブルガリア戦。しかし、そこに水を差した2失点も見逃せない。「不必要な失点だった」と、2得点を挙げた吉田麻也も本職の守備面を嘆いた。2失点はいずれもアクシデントというよりは、日本にスキがあったと言える。
1失点目は吉田がヘディングでクリアしたボールが味方同士の間に落ち、それに相手選手が素早く反応。裏のスペースを使われ、飛び出したGK川島永嗣も止められなかった。そして2失点目は中盤で原口元気がパスミスをすると、吉田と森重真人のCB二人が広大なスペースで複数の相手と対峙。ボランチの遠藤航がカバーに戻るも間に合わず、シュートを決められた。
集中力の欠如も一因と言える。そこには難しさも存在した。想像以上にブルガリアが歯ごたえのない相手であり、すでに大量得点を奪っていたこと。さらに後半途中からは前線の攻撃陣が先発から総入れ替えとなり、点を取ってアピールしたい攻撃陣の積極性がミスを重ねるという裏目に出てしまった。「もう少し締まった対戦相手だともっとやられる。ボスニアはブルガリアよりも強い」(吉田)、「交代選手に先発から出ている選手がもっと指示を与えないといけない。そこは意識で変えられる」(森重)。守備を司るCB陣が代弁したように、日本はボスニア戦に向けて守備面を締めなければならない。
そしてこの試合でカギを握るのが、空中戦やフィジカルコンタクト。相手の平均身長は185cm(日本の平均身長は178.8cm)。さらに前線には198cmの長身FWジュリッチがおり、サイド攻撃から果敢にその特長を生かしてくることが予想される。プレミアリーグで4シーズン、屈強なFWと戦ってきた吉田と、今季すでにJリーグでは名古屋のシモビッチ、ACLでは中国でプレーするジョーやエウケソン(いずれも元ブラジル代表)と戦ってきた森重。彼らの耐久力が、あらためて問われる。「まずはゴール前で負けないこと。さらにクロスを簡単に上げさせたくない。日本はチームとして相手の特長も消していかないといけない」(森重)。
W杯最終予選でも、豪州のような高さのある国と対戦する。次こそ本番を想定した、緊張感のある守備が必要だ。(西川結城)