起こるべくして、起こった悲劇だった。前節・清水戦(0●8)でJ2ワーストタイの8失点を喫した群馬は、先発を変更。チームディフェンスに難のあるマテウスを左MFに配置した。今季、期待されながらも結果を残せないブラジル人司令塔の起用はギャンブルだった。
サイドが安定しない群馬は愛媛の攻撃を最終ラインで食い止めながら時間を進めていく。そして41分、一瞬のスキを突いて、速攻から高橋が先制ゴールを叩き込む。しかし、チームが勢い付いた矢先、マテウスが、エリア内に侵入した小島を背後から倒してPKを与えてしまう。これを河原に決められ、同点とされる。
同点に追い付かれて気落ちした群馬は、後半に失速。マテウスの守備にストレスを抱えながらのプレーがチームに悪影響を及ぼす。58分に右サイドからゴール前に放り込まれたクロスへの対応を誤り、阪野に逆転ゴールを許す。終盤は、愛媛のMF藤田の退場により数的有利となったが、ゴールを奪い返すだけの力は、もはや群馬に残っていなかった。試合中に、マテウスに対して怒りの声を張り上げる選手たちの姿は、服部監督の目にどう映ったのか。この敗因は明らかに指揮官にあった。
不甲斐ない敗戦が続く群馬は、試合後にサポーターがスタンドに居残り、菅原宏GMに現状説明を求めた。経営陣が降格の危機に陥っていることを認識しなければ、来季J2で戦うことはできなくなる。(伊藤寿学)