試合の展開を大きく左右したのが11分のPK。清水の大前がこれを成功させると、試合は落ち着いた。清水は縦のパスコースを忠実に切り、縦に速い町田の一手目をよく封じる。ボールは持たれても時間を使わせることには成功し、町田の持ち味である速攻を封じていた。とはいえ清水はリードを奪いつつ、大きな困難に直面していた。エースの大前が接触プレーで傷んで40分に交代。攻めのキーマンを欠き、後半は「なかなかボールが回せない中、守備だけ」(小林監督)という我慢の45分だった。
町田は次第に攻勢を強め、後半に入ると2トップのシュートが次々に枠を捉える。しかし鈴木崇が「決定的な形で打ち切るシーンはあまり作れなかった」と振り返るように完全にはがした、崩した場面はほぼ皆無。手厚く人を割いた清水の守備を崩すクオリティーは出せなかった。
すると清水は82分に北川が相手DFの背後を突くカウンターから貴重な追加点を奪う。町田も鈴木孝のPKで追い上げ、後半ロスタイムにはパワープレーからチャンスも作った。しかし、あと1点が届かずタイムアップの笛を迎える。町田は「集まっていただいた方に、また次も応援したいと思ってもらえるような戦いを(選手が)してくれた」(相馬監督)という内容、勢いは見せたが、ホームで勝ち点を落とし、暫定順位も4位に落とした。(大島和人)