昨季の2nd第15節に行われた横浜FMとの一戦(0○1)は、15シーズンの中で川崎Fが最もチャンスを作れなかった試合だった。横浜FMが作るブロックに苦しみ攻めあぐね、警戒していた相手の武器である中村俊輔のセットプレーに沈んだ。内容もさることながら、大久保の退場もあり非常に後味の悪いゲームだった。そして試合後、中村憲剛が悔しさを噛み殺しながらこう語った。
「守ってカウンターもありだけど、このサッカーをやる以上、こういうサッカーで(横浜FMに)勝ちたい」
ボールを保持して攻め込みながらも最後の一手に欠け、相手の術中にハマって一発に沈む。攻撃的なサッカーを志向するチームにとってこれほど悔しいことはない。谷口も「ウチみたいな攻撃的なサッカーをやっていると、守り切られるというのは悔しい。そういう相手を越えていきたいという気持ちは強い」と語気を強めた。 今回も昨季と同じく攻める川崎F、守る横浜FMという構図は変わらないだろう。
そこで見る者を楽しませ驚かせる高い技術力と攻撃力で、横浜FMの堅守を打ち破ることができるか。それができなければ周囲から「やっぱり攻撃に主眼を置いたサッカーではタイトルを獲るのは難しい」という声も上がりかねない。自分たちが歩んできた道は間違いないとこの一戦で証明したい。
車屋は「壊しに行かなければいけない」と独特の表現で今節の意気込みを語った。昨季味わった屈辱を払しょくするには単なる勝利では意味がない。圧倒的な破壊力を見せて相手を“超越”するが求められる。1stステージ優勝という目的のためにもトリコロールの壁を“破壊”しなくてはいけない。(竹中玲央奈)