首位との差をまざまざと見せ付けられた。
過去に何度も川崎Fと対戦してきた中澤は「川崎Fが強いのか、横浜FMとの差が開いてしまったのか。今日は優勝を争っているチームと、真ん中のチームという感じだった」と首を横に振る。今季最多となる46,413人が詰めかけた日産スタジアムで、結果も内容も悲しいゲームを演じてしまった。
ポゼッションで相手に上回られることは想定内。ボールを持たれてもゴールだけは死守する。そうすることで横浜FMは勝ち点を積み上げ、常にリーグ上位の失点の少なさで『堅守』の看板を手に入れた。
しかし、今季は不用意なミスから失点するケースが多過ぎる。悪癖は今節でも繰り返され、大卒ルーキー新井のパスミスをきっかけに先制点を献上した。追う展開になると非力さを露呈してしまう。攻撃は齋藤の個人技頼みで、コンビネーションは皆無に等しい。「自分がチームを変えていく」と気を吐く背番号11はチーム最多4本のシュートを放ったが、たった一人でゴールをこじ開けられるほど甘くはない。
着実に完成度を高めている川崎Fと対峙し、相対的に物足りなさばかりが目立った。もともとオフェンス能力では一枚も二枚も劣っているが、自信を持っているディフェンス面でも栗原が言うように「今日の川崎Fは守備も堅かったし、攻守においてウチよりレベルが高かった」と認めざるを得なかった。
昨季からエリク・モンバエルツ監督が就任し、約1年半が経過した。監督交代によってスタイルが変化するのは当然とはいえ、すでに上積みに乏しく頭打ちになっているのが現状だ。特に選手間の距離が遠く離れる攻撃面は、齋藤やマルティノスをはじめとする個の能力に依存しているようにしか見えない。
横浜FMは弱いチームではない。ただし川崎Fと対峙したときに上回れなかった。優勝を争っている浦和や鹿島と対戦しても、今季は同様の現象が起きている。この事実を真摯に受け止め、チームは生まれ変わらなければいけないだろう。(藤井雅彦)