最大11人から減ったとはいえ、けが人が復帰しても新たなけが人が発生して現在8人が別メニュー中の甲府。うち4人は当分戻れない長期組とチーム事情は相変わらず厳しい。
この状況下、リーグ戦以外のメンバー主体で戦ったナビスコカップ第6節・湘南戦(1◯0)で勝利したにもかかわらず、彼らにリーグ戦での出番がなければ、“結果を出しても使われない”という不満が出る可能性はある。ただ4月、5月の連戦でチャンスをもらったにもかかわらず、フイにしてしまった選手もいるため、湘南戦をして「誰が出ても同じサッカーができる」という言葉はきれいごとだ。しかし、ベテラン勢が筋肉系のけがを繰り返す現状があることも事実。圧倒的だった与党の力に少し陰りが出ている中、野党の勢いもいま一つでどの党に投票すればいいのか判断が難しいような状況だった。
そんな中で、山本、土屋、津田の昨季の3バックがけがで不在の今節は畑尾と新里が本職のCBで先発して無失点勝利を得たことに希望がある。彼らは自分たちのプレーの質、判断力に満足していないと思うが、リーグ戦で先発して結果を出したことは貴重な経験。佐久間監督はプーチン大統領のような厳しい表情をしたり、選ぶ言葉がキツイこともあるが、評価分析する能力は高い。これまで畑尾や新里に対する評価は厳しかった。福岡戦でそれが一変するとは思えないが、この成功体験を鹿島、浦和、川崎Fのように甲府の守備を崩し切る質があるチームへの反抗の第一歩にしなければ未来を語ることは難しい。野党の自覚と意欲が問われる。(松尾潤)