残り20分。フクアリに吹いたのは緑の風だった。
東京Vは前半こそ互角に千葉と渡り合いながら、60分までに2失点。この時点でアウェイチームに勝機を見いだせというのは酷な作業だった。ただ、東京Vにとってラッキーだったのは、千葉がリードを奪った時点で2点差を追い付かれた前々節の札幌戦(2△2)同様に消極的な試合運びを見せたこと。審判の判定に疑問符の付くところはあったが、「普段どおりにセンターサークル前ぐらいからディフェンスをしていけば、押し込まれることはなかった」(比嘉)。
千葉が守備に重きを置くべく、吉田と大久保をピッチに送り出したことも、東京Vに攻め切る勇気をもたらした要因の一つ。冨樫監督が「ドウグラス(・ヴィエイラ)と(高木)善朗を入れて、ゴール前の怖さを出させるようにした」布陣によって、徐々にシュートで終える場面が増えていった。
その結果が74分にヴィエイラが奪った反撃のゴールであり、78分に生まれた澤井の同点弾である。2点目の直後に平本が一発退場とならなければ、東京Vが勝ち切っていた可能性もあった。この戦い方を試合開始から披露できれば、さらなる順位の浮上も視界に捉えられるはずだ。 一方の千葉は2点のリードをまたしても守り切れず。ジャッジに左右されたとはいえ、この結果を受け止め、次節の清水戦につなげることが不可欠だ。(松尾 祐希)