四国のプライドが激突する四国ダービー。舞台となったニンスタに降り続く大雨はホーム・愛媛の選手たちの燃える闘志をも消してしまったのか。勝利へと向かって躍動するチャレンジャーの姿はそこにはなく、迷いなく前向きにプレーし続ける徳島の攻撃に後手に回った。結果、エンジンが暖まる前に2点を献上。「前半の戦いぶりがすべてだった」(西岡)とゲームの大勢はその時点で概ね決まった。
ただ、愛媛もプランとしてはホームらしくアグレッシブに戦うはずだった。ラインをコンパクトにし、前線からプレッシャーを掛けて積極的に主導権を奪いにいったが、徳島はシンプルにロングボールを前線の佐藤めがけて供給。この試合での佐藤のクオリティーの高さが光っていたとはいえ、愛媛はそこで弱気になって最終ラインが下がり、全体が間延びした。一旦ブロックを作って戦況を見守る術も選べたはずだが、指揮官は「ホームでのダービーだし、(積極的に行くプランを)途中で変えたくなかった」と勝負に徹するよりもホームチームとしてのプライドを貫いた。しかし、結果論としてそのトライは裏目に出てしまい、相手に勢いをもたせたまま2失点。後半には守りに入った徳島を激しく攻め立てたが、精度を伴わない11本のシュートはすべて空砲に終わった。天を仰ぐ光景が続き、試合終了のホイッスルを聞くと同時に愛媛の選手たちはガックリと頭を落とした。(松本 隆志)