両者、決め手を欠いて静かな展開となった前半から一変し、後半は両ゴール前が騒がしくなっていった。
前半はほとんど決定機を作れなかった広島が、得点ランキングトップのピーター・ウタカを中心に攻め立てる。61分、62分、63分と立て続けにチャンスを迎えると、66分、ペナルティーエリア内でウタカがしかけ、そのまま中央に折り返す。そこに詰めていたのは、後半から投入されていた浅野。右足アウトサイドでうまくゴールに押し込んだ。「ウタカから絶対にボールが来ると思った。あとはタイミングと準備だけだった」。日本代表のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(1●2)で悔しい思いをした若きストライカーは、この試合では巧みなシュートで期待に応える頼もしさを見せた。
FC東京もすぐに意地を見せる。69分、右サイドでボールを受けた河野が中央に折り返す。そこにいたのは右SBの橋本。ダイレクトシュートがゴールネットに突き刺さった。失点場面ではウタカを止め切れなかったが、すぐに自らの右足で挽回してみせた。「ボランチが本職だけど、SBも少しずつ感覚がつかめている。ユーティリティー性をアピールしたい」(橋本)。
両者痛み分けのドロー。輝いていたのは、ともに今夏のリオ五輪でも期待が懸かる若い力だった。(西川結城)