Photo:Norio Rokukawa
■サンフレッチェ広島
底力が問われる一戦。必要なのは経験
ACLにより順延していた1st第10節・FC東京戦を15日に戦った広島。待望の浅野のゴールで先制するも、3分後に同点に追い付かれて1-1の引き分けに終わった。11日の1st第15節・神戸戦(1△1)に続き、先制しながら勝ち点3を得ることはできなかった。アウェイでしぶとく勝ち点を積み上げていることは評価に値するが、攻撃はかみ合わない時間が多く、守備では一瞬のスキを生んでしまい、足踏みが続いている。
中2日で迎える今節の浦和戦は、踏ん張りどころになりそうだ。お互いにタイトなスケジュールは変わらないが、神戸戦、FC東京戦では広島の主力選手たちに疲労の色が濃くにじんでいた。森保監督は今節にフレッシュな選手の起用も一考することになるだろう。ただ、ミキッチが負傷離脱中で、右足の痛みを訴えてFC東京戦を欠場した水本は検査の結果、右第3中足骨骨折であることが判明し、全治2カ月と発表された。指揮官に与えられている選択肢は多くないが、攻撃陣には佐藤、皆川といった試合に飢えたアタッカーが控えている。1試合に1回は確実に大仕事をやってのけるピーター・ウタカは外せない存在だが、直近の試合で先発5選手を入れ替えて戦っている浦和に対抗するには、フレッシュな選手たちの力が欠かせない。
お互いを知り尽くしている浦和との一戦が腹の探り合いになることは間違いなく、浦和がゴールから遠ざかっている現状も踏まえれば、より手堅い試合になるだろう。そんなゲーム展開に欠かせないのは経験だ。指揮官は選手起用に最後まで頭を悩ませることになりそうだが、指揮官の選択がどうなるにせよ、今節は広島の底力が問われる一戦になる。(寺田 弘幸)
■浦和レッズ
相性は悪くない。浮上のきっかけとできるか
1勝2分2敗。5月以降のリーグ戦で浦和は5試合を戦ってわずかに1勝、勝ち点にして試合数と同じ5ポイントしか積み上げられていない。しかも一つの勝利は5月の初戦であり、リーグ戦ここ4試合で勝利なし。この数字は1stステージで優勝を争うチームには重くのしかかる結果だ。
ACLの影響で延期された第10節のG大阪戦が15日に行われたが、0-1で敗戦。連敗すると同時に4試合連続無得点に終わった。上位の川崎Fや鹿島にプレッシャーを掛けることはできず、残り3試合を全勝した上で川崎Fが2試合で勝ち点2以下に終わらなければならないという極めて厳しい状況になった。
失意のG大阪戦から中2日で迎える5連戦3試合目の相手は広島。ペトロヴィッチ監督をはじめ、多くの選手が古巣対決となるこのカードは、現体制になった12年以降、リーグ戦では5勝2分1敗と分が良い。しかし、昨季は1分1敗と勝利することができなかった。鹿島、G大阪もそうだったが、決して調子が良くない状態でライバルと対戦するのは厳しいが、逆に浮上のきっかけにもなり得る。
広島戦に向け、李は「とにかく点を取ること」と話したが、勝利を得るためには4試合無得点という状況を打破しなければならないことは明白だ。G大阪戦は前線とサイドの先発を代えたが、メンバーを戻すとなればG大阪戦の後半のような相手を押し込む攻撃はできるはず。ただ、その上で「どんな状況でも点を取りにいく」(阿部)という強い気持ちが必要だろう。
1stステージ優勝をあきらめない姿勢を見せることはもちろん、年間をとおして浮上していく。そのきっかけになる試合にしたい。(菊地 正典)