勝負を分けたハーフタイムの修正。全員攻撃の仙台が今季初の逆転勝ち
この日、それぞれのチームで最も多くシュートを打ったのは、仙台がハモン・ロペスで7本。甲府がクリスティアーノで6本。だが、チームの総シュート数を考えれば、前者は18本中の7本であり、後者は7本中の6本である。両チーム間でそれぞれの選手への依存度は違っていた。
甲府にとって、開始4分のクリスティアーノによる鮮やかな先制ゴールは理想的だった。以後は守りを固めカウンターを狙い、「まずは1-0で逃げ切る」(佐久間監督)という展開で試合を進めようとしていた。それに対して、仙台はできる限りのスペースで人とボールを動かし、あの手この手で攻め立てる。それでも追い付けず前半を終えたが、「何ら悲観することはなかった」と渡邉監督は手ごたえを得ていた。
そしてハーフタイムの両者の修正が結果を左右する。甲府は「警告を受けたチュカのリスク管理と、左サイドの守備の対応」(佐久間監督)から、チュカに代わって石原を左サイドMFに入れ、クリスティアーノを1トップへ。一方の仙台は攻撃の基本は継続しつつ、CBの左右を入れ替えて平岡を右サイドに配置した。
修正が実ったのは仙台だった。クリスティアーノの“攻め残り”の不安がなくなった蜂須賀に前への推進力が生まれた。さらに「ヒラさん(平岡)が“はがせる”パスを出せるので、そこで良いパスが何本も来た」(蜂須賀)ことで蜂須賀が前半以上にクロスを送れるようになり、それに飛び込むロペスも生きるようになった。その結果が59分のロペスによる同点弾であり、79分に奪った野沢の逆転ゴールであった。
両チームの攻撃面での違いが表れた一戦は、仙台が逆転で勝利。8位に浮上した。(板垣 晴)