■浦和レッズ
まずは連敗を止めることが先決
リーグ戦5試合で勝利がなく3連敗。浦和が3連敗したのは13年以来であり、5試合勝利がないのは8試合まで未勝利が伸びた11年以来のこと。11年と言えばシーズンの最後まで残留を争ったシーズンであり、いまの浦和が決して良い状況ではないことは言うまでもない。
1stステージ優勝の可能性が完全に潰え、チームは次なる目標へと向かうことになった。ただ、まだ先のことを考えられる状況ではない。宇賀神は新たな目標設定について問われると、「でも」と切り出して次のように続けた。
「いまはこの状況を打開することだけに集中して、うまくいかないときこそチームが一つになってやることが一番かなと思う。目の前のことしか考えられない」
とにかく連敗を止めること。新たな目標は年間勝ち点1位にほかならないが、まずは連敗を止めなくてはその目標も遠ざかる。
ただ、年間を通して捉えれば、絶望的な状況と言うにはまだ早過ぎる。柏木は「広島やG大阪も優勝したとき、前半戦はそんなに良くなかった」と話したように、昨季の広島は15試合を終えた時点で首位に勝ち点7差の2位だった。さらに14年のG大阪は15試合を終えた時点で勝ち点はわずか『18』の13位。そこから逆転優勝を果たしている。いずれも“まくられた”のは浦和。今度は自らが“まくる”番だ。柏木は「そのきっかけ作りとしてこの2試合を戦いたい」と続けたが、年間勝ち点1位を目指して2ndステージに入るためにもまずはFC東京戦で何としても連敗を止めたい。
FC東京とは過去に何度も名勝負を繰り広げてきた。FC東京も同じ“アジアベスト16”だが3試合勝利がなく、この浦和戦を浮上のきっかけにしたいと考えているはずだ。芳しくない状況だからこそ、気持ちを前面に出して勝負にこだわりたい。(菊地正典)
■FC東京
勝ち切れないFC東京。ここ3試合連続引き分け
現在、FC東京は6試合連続で負けなしの状態である。そう言えば聞こえは良いが、実際には2勝4分と、勝ち切れない脆さのほうが際立つ。特にここ3試合はすべて引き分けで、複数得点も奪えていない。15試合を消化して総得点は『13』と、1試合平均で1得点以下となっている。総失点は15点と悪くない数字だが、得点力不足はやはり深刻だ。
「受け入れがたい結果」。最近の引き分け試合で、城福監督が常に口にするフレーズだ。試合内容の手ごたえはある。主導権を握りながらも、勝てない。そんなもどかしさを表現しているが、そろそろ内容と結果が合致する試合をしなければ、自信は遠のくばかり。相手は現在下降線を描く浦和だが、会場は苦手な埼玉スタジアム。そこで会心の勝利を得られれば、再び活力を取り戻し、2ndステージに加勢していけるだろう。
浦和と同じ[3-4-2-1]の変則システムを採用する広島とは、2試合前に戦ったばかり(1st第10節・1△1)。そこでFC東京は、浦和や広島対策の常套手段であるミラーゲームに持ち込むのではなく、あえて[4-4-2]を敷いてコンパクトな守備で対応した。陣形を崩すような無闇なプレスを掛けることなく、常に高い位置でも低い位置でも選手間の距離を保ちながら、相手のマークを逃さない。そんな集中した守りは試合を通して奏功していた。そしてその布陣はそのまま前節・新潟戦(1△1)でも採用されたことを考えると、今節も同じ流れを組んだ戦い方を選択することが濃厚だ。
中でも注目の選手が、左SBの小川とMFの橋本。小川は序盤、レギュラーとしてプレーするも、その後はベンチ外となっていた。うっ憤を晴らすべく広島戦で復帰すると、持ち前のフィジカルの強さと左足のキックで存在感を放っている。また橋本は本職のボランチや右SBを柔軟にこなしている。今節はサイドハーフ起用の可能性もあり、彼の推進力を得点力不足の解消につなげたい。(西川結城)