Photos: Atsushi Tokumaru
雰囲気に呑まれなかった東京Vは5試合ぶりの白星
スムーズなゲームの入りを見せた京都に対して、東京Vは14分に高木大が負傷交代。立ち上がりから思わぬアクシデントに見舞われてしまう。それでも左サイドに投入された杉本と右の澤井が、積極的にボールに関わることでチャンスを創出。選手交代を機に、東京Vが主導権を握り始める。
しかし、先手を奪ったのは好調の京都だ。32分に相手の縦パスをカットすると、ルーズボールを拾ったエスクデロがドリブルを開始。スピードのあるカウンターから堀米とのパス交換で中央を切り裂くと、最後はGKをかわしてゴールに流し込み、ワンチャンスで京都が先制に成功した。
前半終了のホイッスルが鳴ると、会場全体に物々しい雰囲気が立ち込めていた。その理由にはレフェリングに対するストレスが挙げられる。17分にドウグラス・ヴィエイラのパスに抜け出した澤井が、前に飛び出たGK菅野に倒されたが、ジャッジは警告止まり。それ以外にも互いにハンドが見逃されるなど、不信の目がピッチ上に注がれた。
だが、「前線の抑え方がハッキリできれば、前節・千葉戦(2△2)のように得点を取れるのではないかという落ち着きはあった」と井林が振り返るように、この雰囲気に呑まれなかった東京Vにチャンスが訪れる。64分に中後の放ったミドルシュートのこぼれ球を澤井が冷静に沈めて同点。75分にはセットプレーから主将・井林の一撃で試合をひっくり返した。
終盤は京都の反撃を受けたが、GK鈴木を中心とした守備陣が粘り強く対応。最後までチーム全体の運動量が落ちることはなく、1点を守り切った。「今日は完敗」とは敵将である石丸監督の言葉。逆境を乗り越えた東京Vが5試合ぶりの勝利を手にした。(林遼平)