■セレッソ大阪
「90分をとおしての厳しさが必要」(大熊監督)
6勝1分と開幕ダッシュに成功した第1クール。第2クールは1勝3分3敗と低迷したが、第3クール初戦の第15節・岡山戦(2○1)以降は4勝1敗と再び持ち直し、直近では3連勝。課題としていた複数得点も前節の徳島戦(3○2)はクリアした。
今節も攻撃的な姿勢は継続していきたいが、その一方で、「開幕当初に比べて完封する試合が減っている」と大熊監督が指摘するように、失点の多さは気になるところ。特に、ここまでアウェイでは10試合で3失点であるのに対し、ホームでは9試合で16失点。「点を取ったあとに緩くなるのではなく、交代で入る選手も含めて90分をとおしての厳しさが必要」(大熊監督)だ。今節の相手・東京Vは、前節の京都戦(2○1)では先制されながらも逆転勝利、前々節の千葉戦(2△2)では2点差を追い付いての引き分けと、いずれもビハインドの状態から勝ち点を獲得している。アグレッシブな姿勢を取り戻しつつあるだけに、C大阪としては受け身に回ると危険だ。
今節は2試合連続得点中のブルーノ・メネゲウが出場停止だが、20日に行われたFC今治との練習試合(0△0)で田代が実戦復帰し、今週は丸岡もトップチームで練習を行う予定。調子次第ではメンバー入りもあるかも知れない。負傷離脱選手では、関口もボールを蹴り始めており、柿谷もギプスが取れた。19日にはハノーファー(ドイツ)から山口蛍が完全移籍で復帰。指揮官の頭を悩ませる陣容がそろうことになった。勝負の夏に向けて勢いを加速させるべく、今節東京Vを叩き、首位・札幌を追撃したい。(小田 尚史)
■東京ヴェルディ
勝利を奪い、あの悔しさを払しょくする
前節は絶好調の京都を相手に今季2度目の逆転勝利(2◯1)。出場停止やけが人に悩まされる中で、起用された選手たちがしっかりと役割を果たしたことで勝ち点3という結果を得た。しかし、「決定機は相手のほうがあったし、負けていてもおかしくない試合だった」と中後が言うように、反省すべき点が多かったのも事実。17位という現状を考えても、一つの結果に一喜一憂しているわけにはいかない。プレーの内容にしっかりと焦点を当てて、課題を一つずつクリアしていくことが浮上へのカギとなる。
アウェイで行われるC大阪戦と言えば、東京Vにとっては苦い記憶が呼び起こされる。昨季の最終節、今回と同じキンチョウスタジアムで行われた一戦は、J1昇格プレーオフ進出が懸かった大一番だった。だが、攻勢も実らずセットプレーからの2発に沈んで敗戦(0●2)。悔しさだけが残った。冨樫監督も「まったく忘れていない」と振り返るように、あの日を知る人ならば忘れたくても忘れられない舞台、それがキンチョウスタジアムだ。
そして、今節は約7カ月ぶりにその地に戻る。メンバーこそ変わったが、現在の2位という順位からも分かるように、C大阪が強敵であることに変わりはない。だが、高木善が強調するように「勝てない相手ではない」。前節の課題となった守備面の整理をしつつ、奪ったあとの攻撃の質を高められれば間違いなく勝機はある。「グループで厚みを持って攻撃していく」。そう指揮官が語ったように、チーム全員であの悔しさを払しょくする勝利をつかみに行く。(林 遼平)