試合開始直後までに主軸二人を失った千葉。立て直すことができず
この一戦は千葉のアクシデントで幕を開けた。
ウォーミングアップ中に先発出場予定だったアランダが負傷し、開始早々の1分に近藤も負傷。特に守備の要である背番号3を欠いたことは、チームの歯車を大きく狂わせた。「ドゥー(近藤)が外れたあとは明らかに動揺していた」と富澤。千葉はゲームに落ち着きをもたらす選手を失い、単純なミスから試合のリズムをつかめない時間が続いた。
一方の北九州は相手の混乱を尻目に、自らの任務を遂行。「2トップはパワーのある二人(小松と原)でスタートしたので、前にどんどんボールを入れたかったし、スペースもうまく突いていきたかった」(柱谷監督)。戦前から狙いとしていた形で千葉の守備網を打開し、幾度となく好機を演出。その中で奪った25分の先制点もイメージどおりの形から。右サイドの星原が相手の背後のスペースを使い、シンプルに中へクロスを送ったところから生まれる。最後は原がこぼれ球に反応し、右足で豪快にネットを揺らした。
これで攻撃に出るしかなくなった千葉。ただ、この前傾姿勢は北九州の思惑どおりだった。ホームチームは後半の早い段階でオナイウと井出をピッチに送り、ボールの受け手と仕掛け役を増やし、得点を狙った。となれば、北九州は後ろに比重を置きつつ、2トップがカウンターをしかける陣形で迎え打つのが最善の策。これが見事に的中し、76分に堅守速攻の形から風間が原の折り返しに反応して2点目を奪った。
その後、北九州はパワープレーからエウトンに1点を返されるが、リードを守り切って2試合ぶりの勝利。「今日の勝ち方を自分たちの形にして、これからも勝ち点を積み重ねていけるようにしたい」と原が語るように、今後に向けて手ごたえを得る勝利となった。(松尾 祐希)