瀬戸大橋ダービーを制した岡山。勝因はFKの多さ
両チームのサポーターがバックスタンドを彩り、ピカスタに今季最多の6,716人が詰め掛けた中で始まった“瀬戸大橋ダービー”は、立ち上がりから熱量の高い攻防が繰り広げられた。
讃岐の選手たちは球際で激しく体をぶつける。岡山の選手たちは何度もピッチに転がされたが、「ファウルが多くなればこちらのチャンスが増えるだけなので、逆にありがたいと思っていた」と押谷。熱くなり過ぎることなく試合を進めた岡山は、30分に伊藤の蹴ったFKがゴール前でスクランブルとなったところに赤嶺が詰めて先制点を奪った。讃岐にとっては不運な形での失点だったが、岡山に前半だけで17本の直接FKを与えるなど、機会の多さが最大の原因だった。冷静に試合を進めて自分たちの長所を生かした岡山にとっては、必然の先制点だったと言えるだろう。
後半は時間の経過とともに讃岐が攻勢を強めていく。追加点を奪えない岡山に対して、讃岐は高い位置からのプレッシャーを強めて迫力ある波状攻撃をしかけた。それでも、岡山守備陣の集中力、対応力が勝り、最後の場面では守護神の中林が立ちはだかった。アウェイチームがリードしたまま試合終了のホイッスルが鳴ると、岡山のサポーターに歓喜が広がった。
今季で3年目の瀬戸大橋ダービーは勝利した岡山が通算対戦成績を2勝1分2敗の五分に戻した。「ホームでの試合までにしっかりと成長して、また勝ち点を取れるように精進していきたい」と長澤監督が語れば、北野監督は「来年は岡山さんがJ1に行ってしまうので、あとはアウェイの1回しかない。次は頑張りたい」と不敵な笑みを浮かべた。1カ月半後の試合がさらにヒートアップしそうな予感を漂わせ、ピカスタは静寂を取り戻していった。(寺田 弘幸)