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最大のポイントは、“誰を選ぶか”の最後の判断材料を得ること
松本でのU-23南アフリカ代表戦を一言で表現するなら「サバイバル」ということでいいだろう。手倉森誠監督があえてオーバーエイジの選手をこの合宿に招かなかったのも、“当確”である彼らと“当落線”にある選手たちが共同生活を送り、一つのチームになる難しさを察していたからに違いない。「オーバーエイジを組み込むのはメンバーが決まってからでも間に合う」という言葉の裏には、そもそもメンバーが決まる前のピリピリした状態では馴染むものも馴染まないという予測がある。
そしてサバイバルにおける最大の注目点は、この土壇場のタイミングで負傷者が一気に復帰してきたことにある。DF松原健、DF室屋成、FW中島翔哉、そしてFW鈴木武蔵がリストに名を連ねた。いずれも主力級の実力者であり、「うれしい気持ちはある」と手倉森監督も率直に歓迎する。もっとも「まだすぐに息が切れてしまうところはある」と室屋が語ったように100%でない選手も含まれており、1カ月後に「フィジカル・メンタルの両面でやれるかどうか」(手倉森監督)を慎重に見極める機会となる。
負傷者以外でも豊川雄太、野津田岳人といった攻撃のオプションになる選手をどう使うのか。18人という狭い登録人数の中では複数ポジションをこなせる選手もポイントになってくるが、たとえば橋本拳人をDFで起用する、中谷進之介をSBや中盤で起用するといった可能性も出てくるだろう。何にせよ、松本での90分における最大のポイントは“誰を選ぶか”の最後の判断材料を得ることに尽きる。 相手が五輪出場国というのも大きい。「良い秤(はかり)になるゲームだと思っている」と指揮官が語ったように、国際試合の中で18人からオーバーエイジの3人を除いた“残り15人”をセレクトするためのラストマッチ。最終テストを生き残って五輪切符を勝ち取るのは、どの選手だろうか。(川端 暁彦)