4失点のうち3失点がパスやクリアなどのミスが絡んだもの。言い訳のできないミスの連続。開幕戦に次ぐ7,310人が訪れたスタンドに向かい、選手たちは頭を垂れるよりほかにしようがなかった。
ミスを犯す心理的な土壌は確かにあった。順位こそ拮抗しているが相手は個の力や経験では明らかに格上。ミスをしてはならないというネガティブな心理状態があったことは想像に難くない。それに普段ならメインスタンドから見て左から右に攻める前半だが、清水のコート選択の結果、逆向きになった。このコートチェンジすらチームは慣れていない。
いざピッチに立てば、チョン・テセが前線に張って存在感を際立たせ、山口はサイドから攻めようにも相手の素早いプレスにフタをされた。いくつもの要素が絡み、次から次へとミスを重ねてしまった。
ただ、山口は逆転勝ちも多く、自滅するほどにメンタルやチームの地力が欠如しているわけではない。
「全体的にもう少しみんなで助け合って、そういう(失点の)場面にならないように守備をしていきたい」と上野監督。確かに試合が進むにつれて距離感が悪くなり、サポートが遅れたり、相手の個の力に対して人数を割いた組織守備が敷けなくなった。
個で劣る部分をグループでカバーしてきたのが山口。清水が見せたような駆け引きに慣れていく必要もあるが、それよりも山口の原点にある“助け合い”の全員守備を忘れていたのではないか。弱さを自認することで強くなれる。授業料としては高くなったが、ベースに立ち返って次戦に向かいたい。(上田 真之介)