フクアリでの今季初黒星を喫し、10試合ぶりの敗戦となった千葉。試合開始1分までに二人の主軸を失ったとはいえ、「前半とかではなく、今日は90分間通じて何もできなかった」(船山)。
この惨敗の要因は二つある。一つ目はメンタル面の脆弱さだ。近藤の負傷交代後、選手たちは明らかに動揺した。単純なミスを繰り返し、後手に回る展開の連続。もちろん、精神的な支柱でもある背番号3の存在は絶大だが、ピッチ内には経験豊富な選手たちが多くそろっていた。言葉を掛けるなり、ボールを回すなり、平常心を取り戻す方法はいくらでもあったはずだ。それでも、試合を落ち着かせられなかった事実は、このチームに不測の事態をはね返す強さがなかったことを証明している。
二つ目は自分たちの土俵でしか戦えないというチームの悪癖である。例えばこの日の北九州は守備に比重を置いていたため、ゴール前のスペースは限られていた。となれば、ボールを動かしながら相手を崩す作業は困難を極める。しかし、千葉はそこで崩すことにこだわってしまい、ミドルシュートや単純なクロスでゴールを奪う術は持ち合わせていなかった。
今季の千葉は多くの選手を入れ替えたため、戦術を固めるまでに時間がかかった。ただ、サッカーは方向性が定まれば勝てるわけではない。「1年間戦っていれば苦しい時期はある」と富澤が語るように、思いどおりにならない試合、時期は必ずやってくる。順位を上げるためにはその逆境を乗り越えるメンタル、戦い方を変えられる柔軟性が必要になってくる。これらを早く装備しなければ、J1昇格は遠のくばかりだ。(松尾 祐希)