今節、ピッチで最も輝いたのはソウザだった。攻守に圧巻の内容でチームを勝利に導いた。攻撃では、個で相手をはがせる力を遺憾なく発揮。得点場面では、DF3人に囲まれながらもボールを奪われることなく前線へパスを送った。守備では、「(ボールを)奪う力は非常に高い」と大熊監督も絶賛するボール奪取力で東京Vのカウンターを何度も阻止した。相方の山村も、ソウザが前に出た際のスペースをケアしつつ、自身もスキがあれば攻撃に加わる幅広いプレーで貢献している。必然的に運動量が増える山村に代わって、リードした状況で試合を締める役割として藤本が入るパターンも生まれつつある。
ボランチでは、扇原がベンチ暮らしを余儀なくされ、橋本はC大阪U-23のオーバーエイジとして直近は2試合連続でJ3に出場している。質・量ともに充実したポジションで、すでに飽和状態とも言える中、次節の熊本戦からは、無事に登録が済めばハノーファー(ドイツ)から復帰した山口蛍が加わることになる。起用法はどうなるのか。ソウザをトップ下に上げるパターンも考えられたが、今節の試合後の指揮官の言葉から察するに、現実的ではない。となると、攻守に貢献度の高いソウザをボランチから外すことは考えにくい。ソウザの相棒として山口を使うことは考えられるが、山村の高さは攻守におけるセットプレーで重要な役割を果たしているだけに、そこをどう考慮するか。大熊監督も現在のボランチ二人のプレーは評価しており、20日に行われたFC今治との練習試合(0△0)では、山口を2列目でも試していた。ただし、現役日本代表ボランチでもあるだけに、本職以外での起用は現実味も薄いか。
「(山口の復帰は)心強い。同じポジションだけど、良い競争をしていきたい」(山村)。「蛍は優れた選手。ポジション争いもグループの成長につながる。全員で力を合わせてJ1昇格を達成したい」(ソウザ)。山口とポジションを争う形になると思われる二人はそれぞれこのように語った。“競争と結束”。中盤の構成は次節以降、C大阪の注目ポイントとなる。(小田 尚史)