2度のリードを守り切れず、痛恨の引き分けに終わった1st最終節・名古屋戦(3△3)後、長谷川監督は課題をこう言い切った。「やっと点が取れるようになってきた中で失点が増えたら何にもならない」。
今季は5点にとどまっていたが「(宇佐美)貴史がボールを運んで好機を作るシーンは、彼の得点以上に多かった」(長谷川監督)。宇佐美への依存度がいかほどだったかは、2ndステージ序盤のチーム作りで明らかになるはずだが、得点力に不安が残るぶん、早急に着手すべきは守備の安定感を取り戻す作業だ。
1st第15節・湘南戦(3△3)と名古屋戦で3失点、第16節・鳥栖戦(1●2)でも2失点と堅守にはほど遠い守備陣だが、失点場面を振り返ると、決して最終ラインだけの綻びではないのも事実である。「いまはボールの出どころを抑えられてないし、やるべきことをチーム全体でやれていない」(東口)。G大阪の守備陣では絶対的な個の強さを持つ岩下が負傷離脱中で、当面は局地戦の耐久力には不安を残す丹羽とキム・ジョンヤのCBコンビが軸となるだけに、やはりチーム全体のハードワークは必須だ。
「いかに相手に崩されたとしても、最終ラインのところではじき返す強さを持ちたい」と丹羽も自らの役割を自覚するが、セカンドボールへの寄せやクロスの出どころを封じる際の“怠り”が数多く見られたのも1stステージ終盤の悪癖だった。
「守備に関してはチーム全員が立ち返るポイントを持っている」(倉田)。チームの基本的な守備のコンセプトは浸透済みで、一切ブレもないだけに、まずは守備面で原点回帰を図りたい。「2ndステージでは攻守ともにさらにバランス良く戦いたい」(長谷川監督)。新しい攻撃の理想型を機能させるまでは、手堅いサッカーで確実に勝ち点を稼ぎたい。(下薗 昌記)