FC東京にとっては2点リードからひっくり返されて敗戦を喫した2試合前の浦和戦(J1・1st第13節・2●3)の悪夢がよみがえるような逆転負けとなった。試合後、城福監督は「チームの結果は私が負うがプレーの結果、局面の結果は選手が負わないといけない」と苦言を呈した。その象徴的なシーンが後半ロスタイムの同点のシーン。ペナルティーエリア内に侵入しようとした早坂に対して左SBの小川が安易にボールを奪いに行き、簡単にかわされると得点につながる決定的なクロスを入れさせてしまった。さらに失点を喫したあと、キックオフから中途半端な形で入れたボールがはね返され、SBが不用意にスペースを突かれ、クロスを供給される。豊田が「自分がパッと見た瞬間のタイミングより確実に早くジャンプした」と話したように丸山の焦った対応も重なり、勝ち点1すらも失う痛恨の失点を喫した。勝ち点1を取るのか、勝ち点3を取りに行くのかチームとして意思統一できなかった上に個人のミスも重なり、2分間に2失点という悪夢を招いてしまった。
ただ、指揮官の采配にも疑問は残る。決定機こそ少なかったが、序盤から鳥栖の最終ラインの裏に流すパスは効果的だった。しかし、マッシモ・フィッカデンティ監督が「平山選手が出場したところで、逆にウチのディフェンスの裏を狙われるという危険が少なくなったので、そこで一気に押し上げることができて最後の攻撃の態勢に入れた」と話したように鳥栖の反攻を招いてしまった面もある。2試合前の教訓を生かせなかったFC東京。不安定な今季を象徴する試合となってしまった。(杉山 文宣)