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[U-23日本代表]MF 遠藤 航「五輪にサッカー人生を懸けている」/インタビュー④

2016/7/4 19:39


Photo: © JFA

世界を驚かせてやろうと思っている

―日本が入ったグループBは“死のグループ”とも言われています。アジア王者の日本、欧州王者のスウェーデン、アフリカ王者のナイジェリア。それに強豪のコロンビア。あらためてこのグループはどう捉えていますか?
「みんなには『キツいね』と言われますが、決まったものですからね。ナイジェリア、コロンビア、スウェーデン、しっかり3試合戦ってグループを突破することしか考えていません。だから、ほかのグループの組み合わせとかは全然知りません(笑)。良い意味で世界を驚かせてやろうと思っています。日本の方は日本に期待してくれるでしょうけど、ほかの国の人が『ここはここが上がるな』という予想する中には日本はあまり入っていないと思います。そういう意味でもしっかりグループリーグを突破して自分たちの良さを見せて、『日本やるな』と思わせたいです」

―J1・1st第15節・鹿島戦(0●2)の前に「強いチームや上位チームとの対決にプレッシャーを感じる必要はない。むしろ強いチームのほうがやりやすい」と言っていましたが、五輪に関しても同じ?
「僕はずっとそういう感じです。大きく言えば人生1回だし、どうせやるなら強いところとやったほうが良いと常に思っています。もちろんそれで全然良いプレーができなかったら叩かれるし、いろいろと言われてしまいますが、それはそれで仕方がない。やるだけやって、どこかで結果が出なかったらそこまでだったということ。『ここが俺の限界だな』というのがまだ見えないからこそ、どんどん強いチームとやりたいし、海外でプレーしたいとか、いつかプレミアリーグでプレーしたいとか、そういう夢を持つことができます。だからこの五輪の組み合わせは逆に楽しみですね」

―遠藤選手は例えば強いチームと対戦して結果が出なかったとしても、良い意味で割り切りができる、次に進める印象があります。
「『次やったら勝てるでしょ』みたいな感じですね(笑)。でも、それも戦ってみないと分かりません。レベルの高いところに行けるのであればどんどんチャレンジするべきだと思いますし、戦うべきです」

―4年前のロンドン五輪を戦ったU-23日本代表は下馬評こそ高くありませんでしたが、メダルにあと一歩のところまで迫りました。
「ロンドン五輪世代は良い結果を残したというイメージが多くの人にあるかもしれないですが、選手たちに聞いたら、『悔しさしかない』、『もっとできた』と言っていました。強いチームに勝って自信を付けたからこそ、また、ギリギリのところで負けてしまったからこそ、『もっとできた』と言えるわけですから、そういう経験は間違いなく大事だと思います。『メダルを獲って借りを返してね』とロンドン(五輪)世代の選手たちも言ってくれていますし、リオではそういういろいろな人の思いも背負って戦います」

―遠藤選手自身もそうですが、チームとしても立ち上げのころと比べると格段に進化していると感じます。
「それは間違いないです。一人ひとりの能力は確実に上がっていますし、五輪で良い結果を残すことができれば、もっとこの世代は成長できると思います。そして、いずれ僕らの世代がA代表の中心になっていければいい。リオ五輪の結果次第で、僕だけではなく、僕らの世代の将来や立場がいろいろと変わっていくと思います。だからこそ、中途半端な結果で終わりたくはありません」

―最後に五輪に向けての抱負をいただけますか?
「基本的にはサッカーを楽しんで、メダルを獲りたいという思いだけを持って大会に臨みたいと思っています。これまで自分は将来のことを考えて、逆算していま何をするべきなのかということを考えてきました。でも、このリオ五輪では、まずは勝つということだけを考えてやりたいと思っています」

聞き手:菊地 正典 取材日:6月9日(木)
※データは7月2日時点

遠藤 航(えんどう・わたる)
1993年2月9日生まれ、23歳。神奈川県出身。178cm/75kg。南戸塚中→湘南Y→湘南を経て、今季浦和に完全移籍。J1通算71試合出場8得点。J2通算104試合出場15得点。各年代の日本代表に選出されてきたが、リオ五輪が初の世界大会。主将として48年ぶりのメダルを狙う。

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