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仲間のぶんまで“ 柏から世界へ”
「(五輪は)出たかった大会。“託される側”になったので責任を持ってリオに行きたい。レイソルの仲間はもちろん、それ以外の仲間で選ばれなかった選手のぶんまで、責任を果たしたい」
笑顔は見せず、普段どおり言葉少なめ。しかし、中村航輔が発した言葉の一つひとつからは力強さがあふれ出た。
柏U-18に所属していた高校1年次にトップチームの練習に参加した際、「柏史上、最高傑作のGK」と言ったのは主将の大谷秀和。それ以来、中村は常にそう呼ばれてきた。しかし、右腕の骨折や右ひざの負傷など度重なるけがに悩まされ、国際大会の出場を幾度も逃してきた。それでも懸命にリハビリをこなし、昨季、期限付き移籍先の福岡でついにブレイクを果たした。
そんな中村をユース時代から知る記者は、「世間的には福岡に行って成長したと思われがちだけど、そうではなく、もとから持っていたものを発揮しただけ」と話す。柏に復帰した今季もここまで、昨季の福岡同様ビッグセーブでチームを救い続けている。
手倉森誠監督が「押し込まれて守らなければいけない状況が続く大会になるだろう」と話したとおり、厳しい戦いが予想される今大会。目標であるメダル獲得のためには、GKの活躍が不可欠だ。まずは、櫛引政敏とのポジション争いを制し、守護神の座を射止めることを期待したい。
「性格は強気で、日本代表向き」と柏U-18時代から指導する下平隆宏監督が太鼓判を押す若き守護神。チームを代表して“柏から世界へ”飛び立つ。(須賀 大輔)